Thursday, January 31, 2013

「原発推進派が主導した不正選挙」を海外メディアに投稿予定


不正選挙についての記事をまとめて、カナダのメディアに投稿しようと思う。カナダのメディアでランクの高いFinancial PostThe Globe and Mailに投稿して、採用されなければ、ランクの低いメディアに投稿していくつもり。カナダ人の協力を得て、英訳し、下記のような記事を投稿しようと思うが、これも追加したほうがいいとか、これは必要ないとか、もう少しこうしたほうがいいというご意見など承りたいと思う。

(投稿記事開始)

「12月16日衆院選は原発推進派が主導した不正選挙だった」

とあるネットアンケートによると、去年の12月16日に日本で行われた第46回衆院選挙は、不正選挙であったと思う人が90%を占めている。日本では、原発反対派が人口の80%を占めているにもかかわらず、選挙では原発推進派の自民党が圧勝した。一方、原発反対を政策として掲げた政党は、この選挙でことごとく敗れた。この結果に疑問を持たない人がいるであろうか。

今回の選挙は、原発を推進する日本政府と自民党、そして原子力関連企業から多大な広告費をもらっているメディアや広告会社、さらには、日本の選挙の投開票から広告までを総合的に牛耳っている株式会社「ムサシ」という選挙管理会社が協力して、不正な結果を導き出したのではないかという疑惑がもたれている。

この選挙が不正選挙であったと疑われる理由をいくつか挙げてみよう。

実際に投票した人とメディアの投票率の差

まずは、Twitterで投票場で長い行列ができ、みんながこんなに多くの人が投票するのはみたことがないとささやいていたにもかかわらず、メディアが発表した最終投票率は憲政史上最低の59%だった。

参考資料:「投票率低調」報道の一方で、なぜか「投票所に今までにない行列ができている」という声が多数

原発、TPP、増税を訴える議員や党だけが高い得票率

今回の選挙では、原子力村、米国、財務省など霞ヶ関の意向でもある原発促進、TPP、増税に反対した議員や政党はことごとく落とされた。官邸前であれだけ多くの国民が長期間に渡って訴えた反原発は争点から意図的に消された可能性が高い。

大手メディアによる選挙妨害

すでに一定の組織票のある自公政権にとって、投票率の増加で他党の票が増えるのは望ましくない。だから、メディアを使って投票前から自公圧勝の報道を流し、有権者に「もう結果がわかっているのなら、投票にいってもしかたがない」という投票回避の気持ちを芽生えさせた。


選挙前から結果がわかっていた

選挙の結果が、メディアが報道していた通りとなった。なぜ、選挙前から、結果がここまで正確に予測できたのか。又、時事通信では、不正アクセスによって、投票日前に選挙の結果が公表されたととされている。
不可解な自民党・三原じゅん子議員のブログ

自民党の三原じゅん子議員が、投票締め切りの30分前に、出口調査の結果、「自民党の情勢が厳しい。選挙前にメディアが報じた結果とは全く異なる。」とブログに記述したが、結果は、メディアが報じた通り、自民党の圧勝となった。

投票場が変更されたり、早く閉鎖されたりした

政府は、投票場を選挙日寸前に小さなわかりにくい会場に変更したり、投票日には、早く閉めて、投票率を低下させるという選挙妨害を行った。

脱原発を実現しそうな政党名を投票先選択リストから除く

さらに、長野県南牧村の投票所では、投票用紙記入台に掲示した比例代表の表に「日本未来の党」(現・生活の党)が記載されないミスがあったことも判明している。「日本未来の党」は、日本で唯一、脱原発推進国のドイツまで視察に行き、将来日本での脱原発と再生エネルギーの可能性を具体的に探っていた政党だ。

『未来の党』 藤島利久氏が「不正選挙」を裁判提訴
衆院選で未来の党から公認を受け、埼玉5区から出馬して当選を逃した藤島利久氏が、本当に不正選挙があったのかどうかを確かめるために訴訟を起こした。もし、今回の選挙が不正であることがわかれば、選挙は無効となり、今年の夏に参院選とのダブル選挙となる。


「一票の格差」問題が是正されないまま実施された

現行の衆院小選挙区の定数配分は人口に比例しておらず、選挙権の平等に反すると言われている。「1票の格差」が是正されないまま実施されたのは違憲として、全国の弁護士が、選挙管理委員会を相手に選挙無効を求める訴訟を各地裁に起こしている。判決は、2月下旬にも下される予定。もし、この訴訟で勝訴すれば、衆院選は無効となる。

このように、今回の選挙は原発推進派によって主導権を握られていたとしか思えないような結果となった。不正が行われ、民意が反映されないのなら、選挙なんて行ってもしょうがないというような絶望感を国民に抱かせるものだった。日本の司法も国民の信頼を失っている今、国家権力を行使して行われた不正を証明するのは、たやすいことではない。しかし、無力感を感じながらも、「不正選挙」と「一票の格差」訴訟で、不正選挙の実態が暴かれ、12月16日の衆院選が無効となるかどうかに多くの日本国民は注目している。

(投稿記事終了)

Wednesday, January 30, 2013

中国のモーターショーでビキニの子供モデルに非難殺到

昨日に引き続き、肌を露出する問題について。今日は、少し前に読んだ記事で、中国のモーターショーでビキニ姿の子供モデルに非難が殺到したという話し。子供といっても、どう見ても、5歳か6歳くらいで、幼児といったほうが適切かもしれない。 

武漢晩報の報道によれば、中国湖北省武漢市国際会展センターで去年の11月16日に「2012年楚天モーターショー」が開催された際、ビキニ姿の少女数人が登場して若い女性コンパニオンらと共にポーズをとるモデルコンテストが行われた。そのとき、インターネット上では子供の親やショーの主催者や自動車メーカーに対して、非難が殺到し、ショーの品格を傷つけていると批判された。

一方のビキニ姿の子供の母親たちは、モデルコンテストに参加するようになってから子供の性格が明るくなったなど、プラスの影響を強調したと言う。

『China Smack』という中国のサイトが、社会科学の研究員の指摘を紹介しながら、この件について、うまく分析していたので、和訳してみたい。

(和訳開始)

中国のモーターショーでビキニを着た少女らに対する議論
2013年1月22日(火)by リー

楚天モーターショーでカー・モデルとしてビキニを来てポーズをとる少女たちが論争を巻き起こす

武漢晩報によれば、11月16日に武漢国際会議&展示センターで開催された「2012年楚天モーターショー」で、車のモデルのコンパニオンのようにポースをとった数人のビキニを着た少女らが、観衆の注目を集めた。

これらのビキニ姿の少女の写真は中国で最も人気のあるウェブサイトの一つ、新浪微博(シンランウェイボー)にも掲載され、ショーの主催者や自動車メーカー、子どもたちの保護者に非難が殺到した。モーターショーで、このいきさつを見た訪問者の1人は、小さな子供達にコンパニオンのようにビキニを着せることは、「私たちの祖国の蕾」を害することであり、両親はあまりにも無責任だとコメントした。

「非難する人たちは、卑しい気持ちを持っているからでしょう。」と1人の少女の母親はとても困惑を感じながら答えた。その母親は、モデルのキャット・ウォークが娘に健康を保ち、自信をつけ、性格を明るくさせると信じ、娘をいくつかの子供のモデルコンテストで競わせるように勇気付けた。「それに、子供にビキニを着せることは、不法ではないし。」と母親は語った。

子どもたちのパフォーマンスを行ったのは、モデル事務所「七色風」。同社の張萍氏は、「モーターショーを通じて能力ある子どもを発掘できる。16日にパフォーマンスをしたのはコンテストの出場者であり、コンパニオンではない」と説明した。また、ビキニ姿を強要したわけではないとしている。

子どもたちのコンテストを行ったのは、モデル事務所「七色風」で、同社の張萍所長は、「将来、有望なスーパー・モデルを発掘するために、親子のコンテストをモーターショーで行った。11月16日に開催された子供のモデルコンテストは、2つだけだった。一つは、タレント・ショーで、もう一つがカー・モデルのようにポーズするコンテスト。そして、ビキニを着ることを強要したわけではなかった。少女たちは、コンテストの出場者であり、コンパニオンではなく、両親やイベントの主催者との間に取引関係はなかった。」と説明した。

しかしながら、湖北省農科院の社会科学の馮加林研究員は、ショーのためにビキニを着ることは、幼齢の少女たちに否定的な影響を与えると指摘した。

まず最初に、若くしてモデルの仕事を始める少女たちは、お金を稼ぐのは簡単だと考えるかもしれない。その結果、学校で一生懸命に勉強する動機を失ってしまう。第二に、肌を過度に露出した服は、子供の心理的な健康、特に性の発達に好ましくない影響を与える。幼年期にビキニを着ることは、心理的に受け付けがたく、不適当な行為である。

児童心理学の視点から、両親は国民の間で受け入れられにくい芸術や行動形態から子供達、特に少女たちを遠ざけようとするべきであり、肌を露出するような服を子供に着せるべきではない。

(和訳終了)

親子コンテストということは、これ、一緒に映っているのは、お母さんだったんだね。母親がコンパニオンで、娘も将来コンパニオンにしようということか。

このコメント欄にも参考になるコメントがあったので、少し紹介すると、

「将来は、学校教育だけを強調するのではなく、家庭教育にもより一層注意を払うべき。最近の親は、お金のために考える能力を失ってしまった。こんな親に育てられた子供は健康に育つのだろうか。」

「北京オペラをビキニを着て歌うのと同様におぞましい。」

「そもそも、モーターショーのコンパニオンがなぜビキニを着るのか理解できない。ヨットを売るのでもないのに。誰がビキニを着て、車を運転するってんだ!どこの低脳者が、このようにおかしな習慣を始めたのかわからない。ビキニを着た子供たちが行き過ぎたのではない。行き過ぎたのは、挑発的なポーズだ。彼らは、まだ子供として扱われるのか。」

「裸になることがお金を作る道具になったとき、名誉と恥の概念はすでに死んだも同然。」

「物乞いするよりも酷いことだ。」

「何が悪いのかわからない。私には、普通に見えるけど。穢(けが)れた人々は、全てが穢れているように見えるものね。」

「楚天人体展覧会」




参考記事:

Little Girls in Bikinis at Chinese Car Show Controversy
Little girls wearing bikinis participating in a modeling competition at a Wuhan auto show in November 2012.
From Sina:

Little Girls in Bikinis Posing as Car Models at the Wuhan Automobile Exhibition Cause Controversy

As reported by Wuhan’s Evening Newspaper, at the “2012 Chutian Automobile Festival” held on November 16th at the Wuhan International Conference & Exhibition Center, several little girls in bikinis posing like car models, attracting crowds of onlookers.
Photos of these little girls in bikinis were posted on Weibo, inciting strong reactions, with comments nearly “all one-sided” against the organizer of the auto show, the automobile manufacturers, and the parents of these little girls. One visitor to the car exhibition who saw the “show” commented that having little children wearing bikinis as car models is businesses harming “the buds of our motherland” and that the parents were being absolutely irresponsible.

Little girls wearing bikinis participating in a modeling competition at a Wuhan auto show in November 2012.
“They should get their minds out of the gutter?” said the mother of one of the little girls, feeling very misunderstood and wronged. She said that she had encouraged her daughter to compete in several children’s model contests, believing that the catwalk would keep her child physically fit and help to build a more confident and open personality. “And it’s not like its illegal for kids to wear bikinis.”
The show was co-hosted by Qisefeng Modeling Agency, whose director Zhang Ping said that they held a Parent-Child Contest at the car show, hoping to find potential future super models. There were only two events in the children modeling contest held on November 16th—a talent show and car model posing, and wearing a bikini was not required. Zhang Ping says these girls were just contestants, not car models, and there was no business relationship between the parents, the Challenge Contest and the organizer of the event.
A little Chinese girl and her mother participating in a modeling competition at a car show in Wuhan, China.
However, Feng Jialin, a research associate of Hubei Academy of Social Sciences, indicated that wearing bikinis for show would have negative effects on girls of such a young age.
Firstly, it is probable that young girls that start modeling at a young age might easily think that it’s easy money; hence they lack the motivation to study hard at school. Secondly, overly-revealing clothing could have unfavorable influences on children’s psychological health, especially on their sexual development. Wearing bikinis at such a young age is beyond what people could accept psychologically, and is rather inappropriate.
From the perspective of child psychology, parents should try their best to keep children from forms of art or behavior that are not well-accepted among the public, especially little girls; and revealing clothing should not be worn by them.


Tuesday, January 29, 2013

チバレイのNo Nukes Nudeに賛否両論

今日のエントリーは、千葉麗子さんのきれいなヌードに嫉妬したおばちゃんが勝手に書いたものと思って軽く読み流していただきたい。

何日か前にチバレイ(以後敬称略)のヌードの写真だけを見て、ものすごく不快感を感じたので、よせばいいのに、Twitterで次のようにつぶやいてしまった。

参照:チバレイのヌード写真は、こちら
チバレイさんはとても活発な反原発活動家で尊敬していました。でも、今回のヌードはいただけません。NukeにNudeをひっかけたのでしょうが、なぜ、反原発活動家がヌードにならなくてはならないのでしょうか。毛皮に反対する人がヌードになるのは理解できますが・・・。
そしたら、早速、きっこちゃんからお咎めをいただいた。彼女のTweetをそのまま引用する。

ミニーちゃんは実際に「FRIDAY」を読みましたか?袋とじの中のレイちゃんの長文のメッセージを読んで、それでもレイちゃんの思いに共感できずに批判するなら仕方ないけど、読まずに批判したのなら悲しいです。

もちろん、カナダでは、 「FRIDAY」なんて簡単に手に入らないので、読んでいなかったので、次のようにTweetした。

きっこちゃん、「FRIDAY」はまだ読んでいません。Facebookで彼女のヌードの写真を見ただけです。私の批判は、写真に対するものです。袋とじのメッセージがあったなんて知らなかったです。どんなメッセージだったのでしょうか。

以下、きっこちゃんとの対話をTwitterから転載。

  1.  長文なので要点だけをまとめると、福島県出身のレイちゃんは自分の故郷を思う気持ちから、安倍政権に代わって原発事故が過去のものにされて日本全体が経済優先に舵を切り始め、まだ多くの人たちが自宅に帰れないのに(続く)
  2.  (続き)安倍首相が再稼動だ新増設だと言い出したことを危惧して、ダイ・イン・メッセージのように平和でもインパクトのある写真を公開することで、原発事故は終わっていない、福島を忘れないでほしい、という思いを伝えたかった、という内容です。
  3.  きっこちゃん、チバレイさんのメッセージの要点をまとめてくださりありがとうございました。でも、いくらインパクトのある写真を公開といっても、私には、なぜヌードにならなくてはインパクトがないと考えたのか理解しがたいです。
  4.  彼女のヌードを見て、被災者は何を感じるでしょうか。又、彼女のヌードが、原発推進派に対してどのような効力があると考えたのでしょうか。
  5.  袋とじの中の写真は、このまま原発を推進し続けると防護服を着なければ生きられない世の中になってしまう、というストーリーが読み取れるように構成されています。あたしは袋とじの中を見て、レイちゃんの思いに胸を打たれて涙が出ました。
  6.  人の感性は人それぞれなので、被災者の中にも共感する人と批判する人がいます。推進派に対してどのような効力があると考えたのかは、あたしは本人ではないので分かりませんが、少なくとも原発問題に無関心な人たちには考えるきっかけを与えてくれると思っています。
  7.  きっこちゃん、この前のブログにも書いてあったけど、本当に涙もろくなったんだね(笑)。きっとその彼女のメッセージを読めば、共感できるのだろうけど、写真だけが出回ってしまって誤解を与えているような気がします。


最後に、私はまだその袋とじの中身を読んでいないので、写真だけを見て感想を述べたいと思う。チバレイがヌードになった目的というのが、「原発事故は終わっていない、福島を忘れないでほしい、という思いを伝えたかった」というきっこちゃんの説明だけど、彼女のヌードを見て、「原発事故は終わっていない、福島を忘れないでほしい」という彼女の思いが伝わったと言う人がどれだけいるだろうか。

中には、笑いながら挑発的なポーズをとったものもあり、原発作業員のユニフォームと一緒に撮った写真もある。あまりにも被災者や原発作業員を馬鹿にしているとしか思えない。

又、フルヌードと『Friday』には書かれているが、実際は、乳首や肝心なところは隠したセミヌード。こんな生半可なヌードで、インパクトを与えようとしてもかなりの無理がある。

昨晩、遅くに反原発派の友人とチャットしたら、その友人は、チバレイのヌードを見て、最初は誰かがフォトショを使っていたずらしたのかと思ったそうだが、これが事実だと知ってものすごく怒っていた。

一生懸命デモに足を運んだり非暴力で抵抗したり講演を続けたり現場で作業したり地道にやってるたくさんの女性や子供やまともな男性や色んな人を踏みにじる行為だと。

ジョン・レノンとオノ・ヨーコの世界の平和を願うためのヌードと同一視する人もいるようだが、欧米と日本ではヌードに対する土壌が全く違うのだ。

夜も何も着ないで裸で眠る欧米ではヌードは自然体として受け入れられるが、裸で眠る人がほとんどいない日本では、ヌードが自然でさわやかなものというように受け入れられる土壌ができていない。

どちらかというと、ヌードはいやらしいものという固定観念が強い日本で、いきなりこんな風にヌードになるのは、めちゃくちゃで、100年早かったのではないかと思う。

単に原発推進派のイヤらしいオヤジたちを喜ばせるためにやったとしか思えないような、美的センスも芸術性も清潔感も感じられないチバレイのヌードには、反原発を訴えるものとしては、ただただ残念な思いを感じるだけである。

小出先生の意見も聞いてみたいところだが、さて、みなさんは、どう思われるだろうか。






Monday, January 28, 2013

国家権力が言論統制のために使われるとき

大阪でがれきの焼却に反対して逮捕され、何の罪もないのに20日間も拘留されたモジモジ先生については、このブログでもたびたび書いてきた。なぜなら、日本政府が警察や検察を使って、政府に都合の悪いことを言う人たちに対して言論統制をしようとしているのが目に見えていたからだ。

FRIDAY, DECEMBER 28, 2012

下地先生釈放第一声 「自宅が留置所より寒い。」 下地先生の釈放報告会の動画あり

MONDAY, DECEMBER 10, 2012

モジモジ先生の逮捕報道の新聞記事に悪意的な誤り

SUNDAY, DECEMBER 9, 2012
モジモジ先生逮捕に見る橋下大阪市長のあせり

THURSDAY, DECEMBER 13, 2012
不当勾留中のモジモジ先生からの声明文



モジモジ先生の前にも、全く罪のない人が逮捕されるという事件が多々あった。例えば、みなさまもよくご存知の植草一秀氏や小沢一郎氏だ。植草氏も小沢氏も政府にとって都合の悪い人たちだった。

そして、今日、『モジモジ先生の抗議文。みたいな。』というモジモジ先生が学生に宛てて1月25日に書かれた文章を読みながら、植草氏や小沢氏の事件が重なった。

日本のメディアの影響は大きく、その後、植草氏は、大学教授の職から完全に排除され、経済学者としてのテレビへの出演もなくなった。小沢氏も裁判では無罪を勝ち取ったが、悪者というイメージが払拭されないまま、政治生命を絶たれる寸前まできた。

メディアの助けを借りて国家権力を行使した両者に対する人物破壊工作はまずは成功したと言っていいだろう。まずは、というのは、いま現在までの状況であり、これから先のことは、全て国民の意志にかかっているからだ。

どうか、犠牲者を救うためにも、これからも同じような犠牲者を出さないためにも、いままで以上に多くの人たちが、この問題に関心を持ち、メディアの言うことを鵜呑みにせずに自分で考える習慣をつけよう。そして、「モジモジ先生の抗議文。みたいな。」を1人でも多くの人たちに拡散していただけたらと願う。

『モジモジ先生の抗議文。みたいな。』より、一部転載。
http://mojimojiinjail.tumblr.com/post/41398465265
■これからのこと
昨年暮れの12月28日、私は釈放されました。直前まできっと起訴されるだろうと思っていたので少し拍子抜けしましたが、ともかく起訴されず、釈放となりました。しかし、完全に不起訴が決まったわけではなく、正式には「処分保留」となっています。処分保留とは、「当面起訴しないが、後からするかもしれないよ」ということです。元々がデタラメなのですから、処分保留などと中途半端なことをせず、「早く不起訴を決定せよ」と求めていくことが必要です。
また、私は起訴されていませんが、私と同じ案件で逮捕された三人のうちの一人だけは、起訴されてしまいました。逮捕状まで取って仰々しく逮捕したのに、全員不起訴にするわけにはいかない、そういうくだらないメンツのために起訴したのだとしか考えられません。この一人の方についても、公訴取り下げないし裁判での無罪を勝ち取るために協力していくつもりです。
刑事司法のデタラメをやめさせるために、どうしたらいいのか。ここまでで散々述べてきたように、警察も検察も信用できません。さらに酷いことに、裁判所も当てにならないわけです。人々の関心が高まり、「下手な決定を下せば裁判所が批判されるぞ」という状況になれば、道が開ける可能性があります。私は考える力とそれを言葉にする力だけを使って、この歪んだしくみと闘いたいと考えています。
■学生のみなさんへ
学生のみなさんの中には、将来警察官になりたいと考えて日々努力している学生さんもいるかもしれません。そういう方は、この文章を読んで大きなショックをうけたかもしれません。私が実際に教えた学生の中にも、大阪府警に採用されて働いている人がいます。このような形で警察を批判せねばならないことは、私にとってもとても悲しいことです。
しかし、一方で、将来のある若者たちが、このような卑劣で不当な仕事に加担させられていくことを知って、そのことを黙っているわけにはいかないとも思います。なぜなら、このような卑劣で不当な仕事に加担させられていくこと自体が、その人にとっての不幸だからです。
自らの仕事の意味を直視するならば、そこには加害者としての苦しみがあるでしょう。その苦しみを避けるために考えることをやめる、たとえば「これが自分の仕事だから仕方ない」と開き直って生きていくならば、そのような人生は、誰に対しても恥じることはないという確信、自分の存在に対する絶対的な自信、そのような気持ちで生きるという幸せを永遠に失うことになるからです。
さて、最後に、私から学生のみなさんへのお願いがあります。それは、私がここに書いた話を、できるだけ多くの人に伝えて欲しいということです。このブログのアドレスを知らせるのでもいいし、この文章を印刷して渡すのでもいいし、あなたの言葉で語りなおすのでもかまいません。世の中はほっておいてもうまくいくものではありません。一人ひとりの無関心の影で、とてつもなく卑劣で酷いことが行われているのが世の中です。
逆に言えば、一人ひとりが関心を寄せる、ただそのことだけで良くなることがいくらでもあります。関心を寄せ、知ったことを次の誰かに伝える。そのために少しだけ力を貸していただけたらとてもありがたいと思っています。
ここまで長々と読んでくれて、ありがとう。また発信します。


Sunday, January 27, 2013

アベノミクスは「浦島太郎の経済学」と浜矩子氏。神保哲生氏のインタビューで

同志社大学大学院ビジネス研究科の浜矩子(はま のりこ)教授が、ジャーナリストの神保哲生氏のインタビューで、アベノミクスを「浦島太郎の経済学」と批判した。

「そもそもアベノミクスという言葉が気に食わない。なぜなら、~ミクスというえらそうな名前をつけるのに値するものではないから。」と手厳しく語る浜矩子氏。

アベノミクスとは?(はてなキーワードより)

自民党総裁・安倍晋三が構想する経済政策。
安倍+「エコノミクス」の造語。
デフレと円高からの脱却、名目3パーセント以上の経済成長の達成などを掲げており、これを実現するための強気な経済政策案が挙げられている。
主な内容
  • 物価目標(インフレターゲット)を2パーセントに設定し、日銀法の改正も視野に入れて大胆な金融緩和を行う。
  • 財務省、日本銀行、および民間が参加する外債ファンドを創設し、外債購入の方策を検討する。
  • 緊急経済対策を断行し、補正予算と新年度予算を合わせて切れ目なく経済政策を実行する。
  • 「日本経済再生・産業競争力強化法」(仮称)を制定し製造業の復活を目指す。
  • 日本の立地競争力低下による産業の海外流出を防ぐため、イノベーション基盤の強化や法人税の引き下げなどを行う。
  • メタンハイドレートやレアアース泥などの海洋資源の開発に集中投資する。

簡単に言えば、「浦島太郎の経済学」とは「時代遅れ、時代錯誤」という意味らしい。今はまだ竜宮城のお姫様からもらった玉手箱を開けていない状態で、日本経済が回復したかのように錯覚している人も多いが、玉手箱を空けたとたん、落胆するような結果が待っているということか。




インタビューズ (2013年01月26日)
アベノミクスは浦島太郎の経済学だ
インタビュー:浜 矩子氏(同志社大学大学院ビジネス研究科教授)
「浦島太郎の経済学」。同志社大学大学院の浜矩子教授はアベノミクスをそう評する。
アベノミクスではインフレターゲットなどの金融政策が前面に出てきているが、その実態はばらまき型公共事業や円安による輸出企業の救済であり、これは50~60年前の「浦島太郎」の経済戦略だと浜氏は言う。
その上で浜氏は、既に成熟している日本経済に今必要なのは、インフレターゲットでも成長戦略でもなく成熟戦略であるとして、今日本は既に積み上げた国富を国民全体でどう分かち合っていくのか考えなければならない段階にあるとの考えを示す。
ジャーナリストの神保哲生が浜氏にアベノミクスの評価と懸念点を訊いた。



浦島太郎



Saturday, January 26, 2013

東日本大震災から2年が過ぎようとしているのに復興がいっこうに進まない理由

『生活の党』が25日に都内で党大会を開き、新代表に小沢一郎氏をを選出したのは、喜ばしいことだ。これで次期参院選は、躊躇することなく『生活の党』を応援できると思う。

【2013年1月25日・生活の党本部】小沢一郎代表 代表就任あいさつ


生活の党 参議院議員森ゆうこ』氏のブログより

小沢氏の地元の岩手県は、東日本大震災の被害が最も大きかったとされる陸前高田市の戸羽太(とばふとし)市長が、日本外国特派員協会で1月24日に講演し、東日本大震災から2年が過ぎようとしているのに、復興が全く進んでいないことを訴え、その原因として縦割り組織の弊害などを指摘した。



日本外国特派員協会の講演では、通訳を介しているので、通常の倍の長さになってしまう。特にこの高松珠子氏の通訳は、超高速スピードで訳しているが、一語一句まで逃すことなく、外国人記者にわかりやすく説明しながら訳してくださるので、どうしても、通訳の部分が長くなってしまう。私のように、通訳に興味のある人だったら、この天才的な通訳を聞いているのは楽しいが、そうでないとかなり退屈なので、文字起こしを探してみたら、『誠』の「復興という状況にはまだない」――陸前高田市長が語る被災地の現状 (1~4)と言う記事に、戸羽市長の講演が文字起こしされていたのでここに紹介したい。



通常のルールを変えられないでいる

戸羽 岩手県の中では陸前高田市が一番大きな被害を受けており、たくさんの犠牲者が出て、今なお、たくさんの方々が行方不明という状況にあります。現在でも200人以上の方が行方不明で、昨年1年間、警察や海上保安庁の方々に捜索をしていただきましたが、発見された行方不明者はたったの1人で、大変危惧しているところです。
ah_toba2.jpg岩手県南部の沿海部にある陸前高田市(出典:Google マップ)
この間、私は政府に対してさまざまな問題を指摘してきましたし、ある海外のメディアからは“トラブルメーカー”という書かれ方もされました。ただ、私は「復興を進めていくためには何が問題なのか」ということを相手が首相であろうが、しっかり言っていくことが必要なんだろうと思って活動してきました。
私は2011年3月11日に被災する直前の2月6日の選挙で市長にさせていただいて、2月13日からが任期という中で、こういった被災を受けました。私は生まれて初めて、その時に絶望というものを感じました。
津波があった時は市役所庁舎の中に逃げたのですが、その日は市役所に閉じ込められてしまいました。次の日の朝、山の方に登っていったのですが、妻の行方が分からなくなってしまい、捜しに行くことができない自分というのがいました。私は市長ですから当然仕事をしないといけないわけですが、一方で自分が人間として、あるいは夫として、本当に情けない、申しわけない、そういう気持ちでこの間も仕事をしてきています。
ay_rt05.jpgay_rt06.jpg陸前高田市の旧市庁舎。海から約1.5キロのところにある(2012年11月、撮影:吉岡綾乃)

ay_rt07.jpg旧市庁舎の斜め向かいにある市民会館。今年度中の解体が決まっている。旧市庁舎と市民会館、2つの施設で112人が亡くなった(2012年11月、撮影:吉岡綾乃)
被災した時、絶望の中でいろんなことを考えました。でも、時間が経てば、1年経てば、2年経てば必ず良い状況にあるだろう。そういうことも思いながら仕事をしてきたのですが、2年が経とうとしている現在、正直申し上げて復興というような状況にはまだありません。
2年という長い月日があったにも関わらず、現状はがれきの山が残り、津波の被害を受けた公共施設が残り、まだまだ復興という状況にありません。このことについて、私だけではなく多くの被災者は大変将来に対する希望が見えていないのではないかと思っています。
なぜ復興が進まないのか。当然、いくつかの理由があるわけですが、一番の原因はやはり国の考え方だと私は思っています。
政治家の方々には「1000年に1回」「未曽有の大震災」「被災者に寄り添うんだ」と言葉では言っていただいています。しかし、現実にはなかなかそうはいきません。例えば被災した時、陸前高田市にスーパーもお店も1つもなくなってしまって、水1本買うところがない。もちろん食料などない。そういった時にスーパーを建てようとしても、「そこは農地だからスーパーなんて建ててはいけません」となるのが日本の現実だと私は思っています。
みなさんご存じの通り、日本は縦割り社会と言われていて、特に国のシステムが縦割りになっているわけです。当時、ガソリンがなくて、大変苦慮しました。なぜガソリンがないと苦慮するか。私たちのところでは毎日毎日たくさんの遺体が発見されます。そして、その遺体をそれぞれ小学校や中学校の体育館に収容していただくのですが、家族を探しておられる方々がガソリンがないために、遺体を探しに行くこともできなかったんですね。そういうことで、大変苦慮しました。
残念なことに陸前高田市はガソリンスタンドが全部被災していて、貯蔵タンクがなかったので、いつまでたってもガソリンが来ませんでした。その時、当時の副大臣をされていたある政治家がいらっしゃって、その場で経済産業省に電話していただいて、ドラム缶でガソリンを運んでいただくことになりました。そして、どうやって給油しようかという話になった時、大変危険な作業なので、自衛隊の方々にお願いすることになりました。しかし、いよいよ明日ガソリンが来るという日になった時、経済産業省から「これは経済産業省が出すガソリンなので、自衛隊の方々に給油はさせないでください」という電話が来ました。
それくらいの縦割りというものが現実にあるということを、私は初めて知ったわけです。そういったひとつひとつのよく分からないルールが、現実に我々の復興を遅らせているのだと思っています。どんな緊急時になっても通常のルールが生きていて、緊急だという意識を国に全然持っていただけない。これが一番大きな理由だと思います。
例えば山の木を切って、あるいは山を崩して平らな地面を作って、そこに家を建てることをこれからやります。しかし、その手続きはすごく時間がかかります。私たちがその計画を市民のみなさんに発表したのが2011年8月、実際に工事が始まったのは2012年11月です。私たちにとっての1日と、国会議員のみなさまにとっての1日は同じ1日かもしれませんが、私たちにとっての1日は全然意味が違います。そういうことを国の人に分かっていただかなければ、復興は進まないだろうと思っています。
先ほど申し上げた通り、陸前高田市は現状、まだまだ復興状況ではありません。まだ、がれきの山がいっぱいあったりするわけです。みなさんご存じの通り、今回津波の被害を受けたところは、本当に田舎の町です。人口が少ない、経済的な基盤が弱い、財政的な基盤が弱い、高齢化率が高い、そういうところがやられてしまいました。2年経って、今なお被災地は被災地の状況のままです。
ay_rt02.jpg国道45号線沿いにある「道の駅高田松原」。高田松原は海に面し、白砂青松の浜は日本百景にも数えられたという。大震災で被災し、現在は休館を余儀なくされている(2012年11月、撮影:吉岡綾乃)
でも、東京や大阪で同じことが起こったら絶対にそんなことはない、もっと早く進んでいるはずだと私は思います。そこがやっぱり田舎に住む我々からすると、非常に悔しい思いをしているわけです。


(中略)

――陸前高田市民の中に、アルコール依存症や自殺、バイオレンスの兆候は出ている人はいますか。
戸羽 私たちの地域で無くはありませんが、基本的にそんなに大きな問題になることはないと思っています。ただ、先ほどから言っているように、たくさんの方が家族をなくしています。中でも高齢者、例えば80歳のおじいちゃんとおばあちゃんが住んでいて、おばあちゃんだけが亡くなって、家も無くなってしまった人々というのは、まさに絶望です。「明日どうしよう」なんてことは、なかなか考えづらいわけです。ですから、うつ状態になっている方は非常に多いと思います。
市役所の職員でもそうです。メンタルチェックをすると、かなりの人たちが引っかかります。その中に希死アラームという欄があって、希死というのは自殺願望があるという意味ですが、そういう方々がかなりいます。
そして、私が一番心配をしているのは子どもたちです。陸前高田市内で、一度に両親を亡くして孤児になってしまった子どもたちは小中学生だけで30人ほど、高校生を入れると40人以上います。私の子どももそうですが、片親を亡くした子どもたちは150人ほどいます。
今は明るくしていても、やはりいろんなトラウマを持っていたり、将来、そういう何かが出てきてしまうのではないかと非常に心配しています。経済的な問題としても、そういう子どもたちが東日本大震災で被害を受けたことによって、夢をあきらめないといけないとか、進路を変えないといけないとか、できるだけそういうことがないように我々としても努力していかないといけないと思います。
――漁業の復興については、どのような状況ですか。
戸羽 私たちの地域の漁業は魚を獲る漁業ではなく、養殖漁業がメインです。カキ、ホタテ、ワカメ、ホヤ、コンブなどを養殖しているのですが、国の手助けやボランティアの方々に養殖いかだの手伝いなどをしていただいたことで、施設も6~7割くらいは復活しています。
ただ、養殖は時間がかかるんですね。例えば、カキを育てて出荷をするまで3年かかります。そういったところで苦労されていますが、これは必ず復活すると思いますし、漁業は経済の底上げをしてくれる重要な産業だと思っているので、我々としてもこれからも応援していかないといけないと思います。
――復興庁ができたからといって便利になったことは何もないというお話がありましたが、そもそも復興庁は縦割り行政の弊害をなくすために設置されたわけです。なぜそうなってしまったのか、今後どうすればいいのかをうかがわせてください。
戸羽 そもそもの問題は、復興庁は位置付けとすれば、ほかの省庁より一段上にいるというところから始まっているんですね。内閣府と復興庁は首相の下で、そのほかの省庁が復興庁の下に入るという話から始まっていたので、私たちは復興庁がある程度強い権限を持っていて、例えば財政的な問題であれば、財務省に対して強いことが言えるといった仮定を持っていました。
平野達男さんが(初代)復興大臣をされて、岩手県選出の方なので私も親しくさせていただいていますが、残念ながら復興庁のスタンスが“私たちを説得しに来る復興庁”だったわけです。私たちは“被災地と同じ立場に立って、ほかの省庁とケンカをするくらいの復興庁”であってほしかったのですが、現実には「いやあ、戸羽くん、無理言うなよ。あきらめてくれよ」と説得に来るような復興庁だったのです。「これはもう話にならない」と思っていました。今回、根本復興大臣ともお話ししましたが、安倍政権では復興庁の権限を強くするということなので、非常に期待しています。
ただ、この1年10カ月の間、自民党の幹部が少なくとも陸前高田市に誰も入っていないんです。小泉さんや小野寺さん、髭の隊長の佐藤正久さんなどは入っていますが、石原伸晃前自民党幹事長のような3役(幹事長、総務会長、政調会長)が入っていないんです。ですから私は、現場を知らないで、そういうことを言っても違うだろうと思います。そういう意味では、しっかりと今から現場を見ていただき、あるいは民主党政権時代のいろんな課題を点検していただいて、もう1回復興庁が新たなスタートを切っていただければ私たちとしては大変ありがたいと思っています。
――被災地の自治体が集まって、組織として声をあげて政府に届けることは考えていますか。
戸羽 一つ前提として、津波被災地はそれぞれ状況が違いますし、課題もそれぞれ異なっています。被災地全体を見ると、福島県はみなさんご存じの通り、津波の被害も受けていますが、合わせて原子力発電所の問題も抱えているので、また別の問題になってしまっていると思っています。
岩手県の中では被災した12の自治体が期成同盟会を作って、国に対して要望を出しています。ただ、現実問題としては私たちのようにたくさんの人が亡くなって、街全体が消えてしまった被災地もあれば、県北の洋野町のように漁業施設が被害を受けただけの被災地もあるので、当然、温度差があります。グループで陳情を要望すればいいものについてはしていますが、やはり結局はそれぞれ努力していかなければ国に声は届かないと私は思います。
――陸前高田市がバリアフリーの町を目指すのはとても良いことだと思うのですが、それを実現するためにどのような障害がありますか。
戸羽 例えば岩手県だと県立病院があるのですが、県立病院はそれぞれの機能を持っています。そういったところで私が「こういう街を将来目指しています」と県の医療局にお話ししていますが、残念ながら医療局はその話に乗ってきません。
例えば、陸前高田市は岩手県の中では温暖で、海があって、山があって、川があって、非常に環境が良いところだと私は思っているので、「病院のリハビリテーションなどの機能を持たせてもらいたいんです。福祉とリハビリといろんなことが混ざった時に私が目指す町になるんです」という話をしても、なかなか県は乗ってきてくれません。
私は根気強く交渉していますし、国に対しても我々のビジョンに対して国の支援が必要なんですと言っていますが、残念ながら県も国も戦略性を持っていないんですね。復興を成し遂げるに当たっては当然、その先にプラスアルファがないと意味がないと私は申し上げているのですが、どうも彼らは物理的に元に戻せばいいという考え方を持っていると思いますので、そこをどうやって埋めていくか、認識の違いを埋めていくかだと思います。
私は「復興を早くしっかりとやることで、日本がもう一度見直されるチャンスじゃないですか」とずっと政府に対しても言ってきました。例えば、「10年かかるだろう」「陸前高田なんてもう復興できないんじゃないか」と思っている国の方々もいると思います。でも、これを5~6年でやった時、「やっぱり日本人ってすごいよね」「日本の技術はすごいね」となれば、今、日本は大変厳しい状況にあって、韓国や中国などに追い付かれたり、追い越されたりされている状況の中、私はこの復興を逆手に取るという言葉は変ですが、日本がもう一回世界のみなさんに認めていただくための一つの手段にしていただきたいと思います。
私たちの街作りにも国や県も協力していただいて、「あれだけボロボロになった陸前高田がこんな町に復活しましたよ」「こんな素敵な街になりましたよ」とできるよう、一緒に歩調を合わせていただけるよう努力していきたいと思います。

ニューヨーク・タイムズに手抜き除染を「日本人とは思えない」と非難される



「不正選挙の後は手抜き除染」というエントリーに記載した朝日の手抜き除染に関するさまざまな記事が朝日新聞の英語ニュースサイトAJW(Asia & Japan Watch)にCrooked Cleanup として英訳され、ニューヨーク・タイムズも「A Painfully Slow Sweep(遅々として進まない除染)」と題された記事を記載。

もともと除染なんてただ放射性物質を移動させるだけで除去はできないところにもってきて、汚染されたものをその辺にまとめて置いたり、川に流したりと「日本人とは思えない」ような怠慢な作業をしたのでは、ますます汚染を広げるだけで、除染ではなく助染しているようなものだ。
こんなことに税金を使うんだったら、子供達だけでも避難させて欲しいし、いまだに仮設住宅に住む人たちにきちんとした家を建てて、もう少しマシな生活をさせるべきだと思う。結局、除染作業を仕切っているのは鹿島建設だけど、実際に除染している作業員は、ほとんどが仮設住宅に住む被災者たちなのではないだろうか。

福島の人々に仕事を与えることは必要だが、すでに被曝している人たちに除染作業員として働いてもらうのはいかがなものかと思う。まず、除染作業自体が無意味なものなのだから、それに税金を使って、無意味なことで作業員たちを被曝させるのは狂っているとしか思えないのだ。日本政府はなぜこのように無駄で残酷なことをやめないのだろうか。

そして、こうして手抜き除染が発覚して大きな問題になってくると、今度は大雪を理由に作業員を違法解雇する動きがでてきているらしい。大雪で作業できないのなら、一時的なものなのだから、なにも解雇しなくても休みを与えるだけでいいではないか。なぜ、解雇する必要があるのか。

こうして、弱者だけが被曝を繰り返し、仕事を奪われ、貧困な生活から抜け着れない苦しい毎日を送っているのを尻目に、税金を貪り食う官僚や大手「ゼニ(銭)コン」の幹部らはますます裕福になっていく。




写真:1月8日付のニューヨーク・タイムズ経済面=同紙提供拡大1月8日付のニューヨーク・タイムズ経済面=同紙提供

【鬼原民幸】福島第一原発周辺で手抜き除染が横行していることを伝えた朝日新聞の記事は海外に配信され、外国メディアでも紹介された。インターネットブログには各国の読者から書き込みもある。日本の原発事故対応は大丈夫か。世界の関心はなお高い。
米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は現地時間の8日、「A Painfully Slow Sweep(遅々として進まない除染)」と題した記事を掲載した。同紙の田淵広子記者が自ら福島県楢葉町で除染の実態を追い、効果に疑問を投げかける内容。朝日新聞の報道を受け、「日本のメディアが最近、土や葉を川に捨てるずさんな除染を報じた」と加筆したという。
NYTが開設しているブログには、朝日新聞の英語ニュースサイトAJW(Asia & Japan Watch)が英訳して配信した記事が紹介された。タイトルは「CROOKED CLEANUP(ゆがんだ除染)」。その記事で手抜き除染を知った世界各地の読者が意見や感想を寄せている。
写真:除去した土や枝葉を保管する仮置き場は雪に覆われ、袋から湯気が上がっていた=24日午前8時50分、福島県田村市、金子淳撮影拡大除去した土や枝葉を保管する仮置き場は雪に覆われ、袋から湯気が上がっていた=24日午前8時50分、福島県田村市、金子淳撮影
写真:除去した土などを保管する仮置き場は雪に覆われていた=24日午前7時15分、福島県田村市、金子淳撮影拡大除去した土などを保管する仮置き場は雪に覆われていた=24日午前7時15分、福島県田村市、金子淳撮影
【多田敏男、青木美希】福島第一原発周辺の除染作業が大雪で中断し、作業員を違法に解雇する動きが出始めている。作業再開のめどは立たず、違法解雇が広がる恐れがあり、厚生労働省は調査に乗り出す。

福島地方気象台によると、福島県内では今月中旬に大量の降雪があった。福島市では14日に18センチの積雪を観測。19日時点で41センチ(平年5センチ)まで伸びた。
環境省や地元自治体によると、国の本格除染事業をしている4市町村のうち田村市、飯舘村、川内村で大半の作業ができなくなっている。除去して袋に入れた土や枝葉の管理などは続けているが、山間部で雪をかき分けて新たに取り除くのは困難な状況だ。住宅地も積もった雪が凍結した場所が多く、洗浄に使う水も凍り付くため、本格的な作業再開は3月以降になる見通しだ。楢葉町では比較的雪が少なく、中断は4日間ほどだったという。






原発関連の重要動画:

年間20ミリの避難基準を非難~国連特別報告者



双葉町の井戸川町長「辞意の真意」を語る

Wednesday, January 23, 2013

尖閣諸島についてのクリントン氏の実際の発言と日本の報道の違い

『Peace Philosophy』の下記の記事を20日にTweetしたら、フリー・ジャーナリストの岩上さんがリツイートしてくださって、それから、驚くほど多くの方にリツイートのリツイートをしていただいた。このおかげで、私のTwitterのフォロワーが3日で約150人ほど増えた。この情報を広めてくださった岩上さんに、感謝。




良質の情報提供、感謝。 RT : Peace Philosophy Centre: クリントン岸田会見報道: マスメディアの煽りにだまされないように 



この記事は、日本のメディアがいかに国民を騙そうとしているかを日経、産経、読売、朝日、毎日、東京の記事を例に出して、実際のクリントン国務長官の発言を翻訳して比較した優れた記事なので、まだお読みになっていらっしゃらない方は、ぜひ時間のあるときにお読み下さい。


Sunday, January 20, 2013


クリントン岸田会見報道: マスメディアの煽りにだまされないように

1月18日の日米外相会談の報告の記者会見において、クリントン国務長官が尖閣問題についてどう発言したと伝えられたか、いくつかの報道例を見る。そしてクリントンの実際の発言を翻訳し、発言と報道のズレを指摘したい。


Secretary Clinton Delivers Remarks With Japanese Foreign Minister Kishida

上の会見報道のヴィデオでは、冒頭では、アルジェリア人質事件について語っており、その他、日米同盟の強化、北朝鮮との関係やTPPについて。23:27から尖閣諸島についてのクリントン氏の記者の質問への応答が始まる。

英文引用先:


Remarks
Hillary Rodham Clinton
Secretary of State
Benjamin Franklin Room
Washington, DC
January 18, 2013


18:51 MS. NULAND: Last one today, from (inaudible) Matsumura from Yomiuri Shimbun, please.
19:01 QUESTION: (Via interpreter.) I have a question to Secretary and Ministry. China is becoming ever more active in Senkaku Islands and the surrounding area. The missile launch by DPRK also manifests the ever more challenging situation and security environment in the region. In order to enhance the alliance between Japan and the United States, how do you intend to overcome the pending issues between the two countries, such as Futenma relocation, The Hague treaty, and TPP? And how do you intend to utilize the gains from this foreign ministerial meeting to the future of these two – the relationship between the two countries?
19:37 FOREIGN MINISTER KISHIDA: (Via interpreter) Then if I may take the floor, first of all, first and foremost, the security environment in the Asia Pacific region is becoming ever more challenging and difficult, and in order to ensure the peace and stability of the region, we not only need to closen ties in the areas of economy and security, but in all areas such as culture and people-to-people exchange to reinforce Japan-U.S. alliance.
On the security front, it is necessary that we further uplift the level of deterrence under the Japan-U.S. security regime. We will coordinate with the strategy of the United States, placing focus on the Asia Pacific to further enhance cooperation in this area.
On the economic front, both Japan and the United States place importance on promotion of free trade as well as cooperation in the area of energy. And today, I was able to confirm the importance of these points with Madam Secretary. On TPP, I have utilized this opportunity to communicate to Secretary Clinton the views be held by the new administration. We confirmed that Japan and the United States will continue to keeping close contact as we tackle this issue.
Further, on the security front, if I may add one other point related to security, on Futenma, Futenma should never become a permanent base. So under the policy of maintaining deterrence while at the same time reducing the impact on Okinawa, we will work together towards the realignment of U.S. forces in Japan, based upon such policy.
Further, the following point was confirmed with Madam Clinton, and the signing of the Hague Convention is of great importance. The Government of Japan is intending to go through the necessary procedures for early signing of the treaty. By taking steady steps towards the implementation of these measures shall lead to further reinforcement of the Japan-U.S. relationship, and that, in turn, I believe, will lead to the stability and prosperity of the totality of the Asia-Pacific region.
On the occasion of the Prime Minister’s visit to the United States, we truly hope that his visits will be extremely productive in covering all of these areas, and Japan and the United States will continue to closely collaborate.
Thank you.
22:55 SECRETARY CLINTON: Well, I will echo what the Minister said about the very extensive agenda that we will be working on to prepare for the summit meeting between the two leaders. There are so many issues of bilateral, regional, and global importance where the United States and Japan work together, cooperate, and we will have a full review of all of those important matters.
As I said at the outset, we certainly discussed the Senkaku Islands today. And I reiterated, as I have to our Chinese friends, that we want to see China and Japan resolve this matter peacefully through dialogue, and we applaud the early steps taken by Prime Minister Abe’s government to reach out and begin discussions. We want to see the new leaders, both in Japan and in China, get off to a good start with each other in the interest of the security of the entire region.
And we have also, as I said earlier, made clear that we do not want to see any action taken by anyone that could raise tensions or result in miscalculations that would undermine the peace, security, and economic growth in this region. So certainly, we are hopeful that there can be an ongoing consultation that will lower tensions, prevent escalation, and permit China and Japan to discuss the range of other issues on which they have important concerns.
Thank you all very much.
MS. NULAND: Thank you all.