Saturday, November 7, 2020

米国大統領選挙:ジョー・バイデン(民主党)の勝利を祝う

 まずは、ジョー・バイデン氏の演説の前に行われた、アメリカ史上初の女性、それも有色人種の副大統領、カマラ・ハリス氏の演説をお聞きください。39:00から始まります。




本当に喜びがその表情から伝わってきて、すばらしい演説でした。ちなみに、彼女の母親が乳がんの研究をしながら、カナダのマギル大学で教鞭を取っており、カマラも、カナダで高校時代を過ごしています。一貫して、死刑反対の信念を貫き、サンフランシスコ地方検事だったときには、2004年4月、サンフランシスコ市警の警察官アイザック・エスピノザが殉職した事件で、犯人に死刑を求刑しないことをハリスは表明し、サンフランシスコ警察官組合の反発をまねいたそうです。エスピノザの葬儀において、サンフランシスコ市長ダイアン・ファインスタインは最前列に座っていたハリスにむけて、壇上から犯人への死刑求刑を要望し、参列した2000名の警官たちはそれにスタンディング・オベーションを送りましたが、それでもハリスは死刑求刑を拒否したそうです(ウィキペディアより)。聡明で、とても芯のある女性です。

次は、副大統領にこんな有能な女性を選んだジョー・バイデン氏の演説です。50:45ぐらいから始まります。これまでの大統領選で最も多い7400万票を獲得したこと、今回の大統領選がアメリカを分断する結果になってしまったことに対して、私たちは、ブルー・ステイツとレッド・ステイツに分断されるのではなく、ユナイテッド・ステイツとして一つにならなくてはならないと強調していました。人種差別をやめ、これからは、国民はみな平等となり、コロナウィルスの研究を進め、コロナに打ち勝っていこうと国民を励ましました。

これに対し、トランプ氏は、ガガのバイデン氏の応援演説にもあったように、名声を女性をくどく手段として利用し、「有名人なら女性はなんでもやらせてくれる。」など女性軽視発言も目立ちます。さらに、これまでに様々な人種差別的な発言をしてきたトランプ大統領に対して、Black Lives Matter(ブラック・ライブス・マター)で人種差別に対する抗議の声が全米であがったのは、あまりにも有名な話です。

CNNのコメンテーターであるVan Jones氏は、ジョー・バイデン氏が当選が確定した今朝、カメラの前であるにもかかわらず、感情を剥き出しにして男泣きをしていました。下の動画では、トランプ政権の元で、人種差別が一層ひどくなり、警官に殺されたジョージ・フロイド氏が死ぬ前に「息ができない」と言って亡くなっていったことに触れて、「息ができないのは、彼だけではなく、多くの人種差別を受けた人々も同じだったのです。朝起きて(トランプの人種差別的な)ツイートを読んだその瞬間から息ができなかった」と語っています。「(バイデン氏が大統領に当選した)今朝は、親として子供を諭すのにいい日です。性格が重要だということ、真実を言うことが大切だということ、そして、いい人であるのが大事だと言うこと。」そうだよね。トランプってさ、性格が悪いし、嘘つきだったし、悪い人だったものね(笑)。



今回の選挙で米国民がなぜジョー・バイデンを選んだのか、また、なぜトランプが落選したか、容易にわかったでしょう。