まだ、仕事を始めていないので、詳しいことはよくわからないが、円安のせいか、日本の機械など、高額な製品が海外で売れているのか、北米の自動車会社が車を作る機械を日本のメーカーから購入したようだ。そのおかげで、その機械を設置するために日本のメーカーからたくさんの人が私の住む小さな町に来ているそうだ。そして、通訳が必要となった。
今、カナダでは失業者が増え、景気が傾いている中、仕事を見つけるのは至難の業であり、このような仕事が飛び込んでくるなんて、夢にも思わなかった。円安、万歳といいたいところだが、同時に海外の製品を日本に輸出している者にとっては、このところの急激な円安はかなりきつい仕打ちだ。
それにしても、ここ2,3日の円相場は、1 米ドル = 94 円とまたまた急降下している。円が下がると、日本からの輸出は伸びるだろうが、輸入は値段が上がり、輸入業者は大変な目にあう。海外からすれば、先に述べたように、日本からの輸入は値段が下がって都合がいいが、日本への輸出は、円が下がるため、値段を高くしなければならず、なかなか受け入れられなくなる。
たとえば、一番困るのが、車社会にはなくてはならないガソリンの値上がりだ。今、若者の車離れが進んでいるので、全ての人に影響するわけではないが、運送会社など車の利用者にとってはガソリンの値段が上がると、運送料金も値上げせざるを得ず、それが製品に反映されてインフレの原因となる。一般の人にとっても、車を使う頻度が減ったり、運転する距離が短くなったりせざるを得ないだろう。
おそらく、今の円安は、安倍政権が国民にTPPを受け入れさせるための下準備なのではないかと思う。TPPに参加したら、関税がなくなるので、ガソリンなどの輸入品の値段が安くなる。そうすれば、国民はほっとするだろう。つまり、円安とTPPはセットとなって国内価格のバランスをとるのではないだろうか。
参考記事:
TPP参加、政府一任に自信=日銀人事案「固まった」-菅官房長官
(時事ドットコム 2013/02/24-11:59)菅義偉官房長官は24日午前、NHKの番組で、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に対し自民党内の反対論が根強いことについて「全く問題ない。安倍晋三首相が一番気にしていたこと(聖域なき関税撤廃)がなくなった。党にも理解してもらえると思う」と述べ、政府への一任取り付けに自信を示した。正式な参加表明に関しては「長引かせる必要はないのではないか」と語った。
また菅長官は国会に今週提示する方針の日銀総裁人事に関し、首相が人選を固めたかとの質問に「当然そうだろう。ただ本人に了解を取り付けていない」と指摘。「円高・デフレ脱却が順調にいっている。正々堂々とそれに適する人を選び、真正面から全野党に理解を求めるのがいい」と述べた。
小沢一郎氏「民主党が何で解散したのか、今でもわからない」
Newsポストセブン 2013.02.19 07:00