Tuesday, June 11, 2019

「百年安心」年金制度から「老後2000万円」時代へ

不思議なことに参院選前に、金融庁が「夫65歳以上・妻60歳以上の夫婦のみの世帯が30年生活するのに年金以外に2000万円必要」と発表し、麻生財務相がそれをニュースなどで広報した。本来なら、現政権に不都合なことは選挙後に発表されるべきなのに、なぜ、今こんなことを発表したのか。『百年安心の年金』制度がウソだったことを告げる理由とは?

その後、「老後2000万円」が、国民の間に波紋が広がったことを受け、6月10日の参院決算委員会では立憲民主党の蓮舫氏が安倍総理を厳しく追及。激しい論戦となった。

安倍総理は、12年前に消えた年金5000万件が問題になったときも、安倍内閣で最後の一人まで支払うと約束したにもかかわらず、解明されたのは2000万件のみだったことを認めた。国家予算として、無駄な防衛関連費が増加し、将来の子供のための文教関連費を減少させるこの政権を支持し続ける今の日本に未来はないようだ。


「老後に2000万必要」で蓮舫氏が国会追及 「赤字」表現誤解と釈明も【34分完全ノーカット版】

テレ東News
95歳まで生きるには夫婦で2,000万円の蓄えが必要と試算した金融庁の報告書をめぐり、参議院の決算委員会で、舌戦が繰り広げられました。安倍総理大臣は、試算について「不正確であり、誤解を与えるものだった」と釈明。金融担当大臣を兼務する麻生財務大臣は、報告書に関して、「冒頭の一部、目を通した。全体を読んでいるわけではない」と述べました。


もちろん、人口が減り、国民が長寿になれば、一人当たりの年金が減るのは当然だ。2004年にこの動向はわかっていたという。それなのに、選挙のためかしらないが、これまで隠していたという事実。さらに、今回、国民の間でこの問題が怒りをもって蔓延したことから、麻生財務相は、この報告書を受け取らないことにしたといういう。この報告書の作成に携わったセゾン投信の中野晴啓社長によると、この報告書は、金融や財政などに詳しい大学教授やエコノミストなど20人以上が参加し、1回2時間半の会合を12回かけて、本気で議論してまとめあげたものなので、とても残念なことだと落胆を隠せないようだった。



一度発表したものでも、選挙に都合の悪いものは、なんでもなかったことにするという自民党の姿勢は、国民を欺く行為だと思う。上の動画の最後に自民党の森山国対委員長が、記者会見で、この報告書が選挙戦の争点となったら、どうするかという質問に対して、報告書を受け取らないわけだから、争点になりようがないと答えていたのをみて、開いた口がふさがらなくなった国民が山ほどいたことだろう。今回の茶番劇で、自民党が、思考能力のない老人ボケ集団と化していることがわかるだろう。それでも、若者も含めて日本国民のほとんどは、このボケ集団に投票するのだろうか。

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