20万人が集まったというのに、相変わらず、国会前の反原発抗議行動についてはほとんど伝えない日本のメディア。日本の大手メディアは、政府のために存在するようなものだから、政府にとって都合の悪いことはなるべく書かないのだろう。
福島第一原発事故のおかげで、これまで国民が見過ごしていた日本の病的な社会の深層が見えてきて、ある意味、よかったと思う。もし、事故がなかったら、国民は原子力村マフィアに一生騙され続け、原発に反対することもなく、日本は全く変われなかったからだ。そして、いつかは、福島第一事故以上に最悪の事態になっていたかもしれない。
こうして、国民が立ち上がって抗議することにより、時間はかかるだろうが、日本もいつかはよい方向に変われると思う。
抗議行動がここまで大きくなると、さすがにメディアも無視できなくなったようで、集まった人の数も1万5千人と過小評価された警察の発表だけしか書かれていないが、7月29日の国会大包囲について短い記事で報じている。集まったのが20万人と伝える大手メディアはなく、NHKに至っては主催者の発表で数万人としていた。その場に行った人なら誰でも集まったのが1万人どころではないということはわかるだろう。大手メディアは、事を小さくしようと必死のようだ。
市民社会フォーラムのMLで岡林さんが、国会大包囲に関するニュースを集めてくださっていたので、そこから大手メディアによる報道をいくつか紹介したい。
大手メディア見出し:
■脱原発デモ、「人間の鎖」で国会包囲へ(AFP)
■ 脱原発デモ、国会を包囲(中日)
■ 日曜も国会周辺で反原発デモ ネットで呼びかけ(テレ朝)
■ 国会を取り囲む「脱原発」の灯 歩道沿い1.5キロ(朝日)
■ 「金より子どもの未来を」=脱原発デモ、国会包囲-ロウソクに灯ともし、訴え・東京 (時事)
■ 「脱原発」訴え キャンドル手に国会包囲(日経)
■ 国会議事堂前で脱原発など訴えるデモ(MBS)
■ 東京で大規模な原発抗議行動(NHK)
■ 脱原発デモ:「団塊世代」も感慨 国会包囲(毎日)
■ キャンドルで「国会包囲」(スポーツ報知)
■ 国会議事堂前で脱原発など訴えるデモ(TBS)
■ 反原発訴え、国会議事堂を取り囲み抗議活動(日テレ)
■ 反原発デモ、国会議事堂を取り囲む…議員も合流(読売)
■ 脱原発デモ、国会を包囲 公務執行妨害で2人逮捕(産経)
以下、ニュースの内容まとめ:
脱原発デモ、「人間の鎖」で国会包囲へ(AFP)
http://www.afpbb.com/article/politics/2892153/9307707
2012年07月29日 19:24 発信地:東京/日本
関連写真1/8枚
都内で29日、「人間の鎖」による国会包囲を目指した脱原発デモが開催されている。野 田佳彦(Yoshihiko Noda)首相が6月に原発2基の再稼働を指示したことを受けて、脱原発のうねりが再び起きており、抗議行動が相次いでいる。写真はプラカードやメッセージが書かれたうちわを手に、スローガンを叫びながら行進するデモ参加者ら(2012年7月29日撮影)。(c)AFP/KAZUHIRO NOGI
脱原発デモ、国会を包囲(中日)
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012072990221736.html
2012年7月29日 22時17分
東京電力福島第1原発事故を受けた抗議行動「脱原発 国会大包囲」が29日夜、東京・永田町で行われた。参加者はろうそくやペンライトを手に「原発反対」「子どもを守れ」などと訴えた。
首相官邸前での抗議を呼び掛けてきたネットワーク「首都圏反原発連合」の主催。参加者は、東電本店前やJR新橋駅周辺をデモ行進した後、移動。人波は国会議事堂を取り囲み、集会があった正門前は一時、歩道からあふれ道路を埋め尽くした。
家族5人で日比谷公園からのデモに加わった横浜市の団体職員高松良成さん(34)は「デモに参加したことがないので、興味があって来た。原発はそもそも危険なもの。東京で使う電気を他県で作っているのがおかしい」と話した。
集会では、ルポライターの鎌田慧さんが「大成功です。原発に賛成の議員は国会を去ってほしい」と声をからした。与野党の国会議員ら十数人がマイクを握り、「我々政治家にも責任がある」「再稼働の流れを止めたい」などと述べた。
これに先立ち、同日午後3時半から東京・霞が関の日比谷公園で行われた集会では、作家の落合恵子さんが「この猛暑でも電力は不足していない。原発をゼロにし、再稼働も輸出も止めましょう」と呼び掛けた。
(中日新聞)
日曜も国会周辺で反原発デモ ネットで呼びかけ(テレ朝)
(07/29 17:00)
http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/220729013.html
毎週金曜日に総理官邸前で反原発を訴えているデモが29日も国会周辺で行われ、インターネットなどの呼びかけで集まった大勢の人たちが参加しました。
参加者:「(デモは)インターネットで主にツイッターを通して知りました」「(Q .きょうはどこから来ましたか?)栃木から」「家で(反原発)の話をしているなかで 、娘が『参加したい』と以前から言っていたので」 東京・千代田区の日比谷公園に集まった参加者らは、午後4時からデモを開始し、東京電力の本社前など国会周辺の約1.5キロのコースを歩きながら、大飯原発の再稼働などに対する抗議の声を上げました。警視庁は、今回のデモに参加したのは約1万人とみていて、熱中症などに注意するよう参加者に呼びかけています。午後7時からは参加者がキャンドルを手に国会を取り囲む予定で、一部の国会議員らも参加するということです。
2012年7月29日19時55分
国会を取り囲む「脱原発」の灯 歩道沿い1.5キロ(朝日)
http://www.asahi.com/national/update/0729/TKY201207290270.html
脱原発の実現に向けて、国に圧力をかけようと「7・29脱原発 国会大包囲」と題した抗議行動が29日あり、多くの人がロウソクやペンライトを手に国会議事堂を取り囲んだ。関西電力の大飯原発の再稼働に反対して、首相官邸前で毎週、抗議を続けてきた市民グループの連携組織「首都圏反原発連合」が呼びかけた。
参加者は同日夕、日比谷公園で集会を開いた後、「さよなら原発」「ストップ再稼働」などと書かれたプラカードを手にデモ行進した。午後6時半、国会議事堂周辺の約1 .5キロの歩道沿いに並び、脱原発への思いを象徴するロウソクなどに明かりをともし た。
「金より子どもの未来を」=脱原発デモ、国会包囲-ロウソクに灯ともし、訴え・東京(時事)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012072900276
原発再稼働を進める政府や黙認する政治に抗議するため、「7.29脱原発 国会大包囲」と名付けられたデモが29日、東京都内で行われ、多数の市民が参加した。「今のお金より子どもが希望を持てる未来を」。参加者らは同日夜、国会議事堂を包囲し、ロウソクに灯をともしながら脱原発を訴えた。警察当局によると、参加者は1万数千人に上るとみられる。
29日昼すぎの千代田区の日比谷公園。集合場所には既に、若者や親子、高齢者ら幅広い年齢層が集まっていた。30度を超える気温の中、帽子をかぶったり日傘をさしたりする人の姿も目立った。
午後4時すぎから始まったデモの人波は東京電力本社前や経済産業省前を通り、国会議事堂に。灯をともしたろうそくやペンライトを掲げ、「原発要らない」「再稼働反対」と繰り返し叫んだ。
長男(4)を連れて来た世田谷区の会社員、林秀樹さん(45)は原発再稼働を「やり方、手順がでたらめ」と批判。「原発廃止によって電気料金が値上がりしても、構わない。事故を起こすよりは安いでしょ」と指摘した。
「野田(佳彦)首相は許せない」と怒りをあらわにするのは千葉県流山市の無職、藤井和代さん(61)。脱原発デモに初参加という。首相の選挙区の同県船橋市に住んでいたことがあり、「以前、野田さんと握手してしまったが、あんな人だとは思わなかった」と再稼働を決めた首相を酷評した。(2012/07/29-21:52)
「脱原発」訴え キャンドル手に国会包囲(日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2900X_Z20C12A7CC1000/
2012/7/29 20:54
国会周辺で行われた脱原発デモに参加する人たち(29日午後、東京都千代田区)
脱原発を訴えるため、短文投稿サイトのツイッターやフェイスブックなどを通じた呼び掛けで集まった参加者が29日夜、キャンドルを手に国会議事堂を取り囲む抗議を行った。
警視庁の調べでは、参加者は1万数千人。毎週金曜夕の首相官邸前での抗議行動を呼び掛けている首都圏反原発連合が主催した。
猛暑の中、午後3時半から東京・日比谷公園で集会を開催。作家の落合恵子さんらが「キャンドルの炎は消えるが、私たちの怒りを消すことはできない」と声を張り上げると、大きな拍手が湧き起こった。
参加者は「再稼働反対」とシュプレヒコールしながら、東京電力本店周辺などをデモ 行進。午後7時ごろから、政府に対して抗議の意思を示すためキャンドルやペンライトを持って官邸前や国会周囲の歩道に並んだ。
警視庁は、機動隊員ら数百人を動員し警備に当たった。〔共同〕
国会議事堂前で脱原発など訴えるデモ(MBS)
http://www.mbs.jp/news/jnn_5093363_zen.shtml
29日午後4時に日比谷公園で始まった脱原発などを訴えるデモ。最後は、国会議事堂前で行われました。参加者は、キャンドルを手にして国会を「人間の鎖」で取り囲む予定でしたが、警備上の都合で一部できない場所があり、国会の正門前に大勢の人が押し寄せました。途中、警察のバリケードが破られ、参加者が車道に流れ込んだため、一時、現場は騒然としました。(29日20:39)
東京で大規模な原発抗議行動(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120729/k10013946401000.html
7月29日 21時16分
関西電力大飯原子力発電所の3号機と4号機がフル稼働となり、原発の運転再開が続くなかで、29日、東京で、原発に反対する大規模な抗議活動が行われ、大飯原発の運転再開の撤回や脱原発を訴えました。
この抗議活動は、毎週金曜日に総理大臣官邸前で原発に反対する活動を続けている「首都圏反原発連合」が行ったものです。会場の日比谷公園には、ツイッターやインターネットの呼びかけで子ども連れの主婦やお年寄りなど幅広い年齢層の人たちが集まり、プラカードや横断幕を掲げて大飯原発の運転再開の撤回を訴えました。
このあと、参加者達は東京電力や経済産業省に向かってデモ行進し、楽器を打ち鳴らしたり、プラカードを掲げたりしながら「原発はいらない」などと声を上げていました。
参加した55歳の女性は「一人一人が声を挙げるのが大切だと思い参加しましたが、こんなに大きな動きになるとは思っていませんでした。国はわたしたちの声をしっかりと受け止めてほしい」と話していました。
参加者達は午後7時頃から運転再開への抗議の意思を示すため、キャンドルに灯をともして国会議事堂を囲みましたが、その際、一部の参加者が国会の正門前の車道に入り込んで制止する警察ともみ合いになるなどの混乱も見られました。
29日の抗議活動に参加した人の正確な数は分かっていませんが、主催者側では数万人としているほか、警視庁では1万人余りとしています。
東京では、今月16日にも原発に反対する過去最大規模の集会が開かれ、幅広い年齢層の人が原発に反対するデモ行進や集会に参加する動きが広がっています。
脱原発デモ:「団塊世代」も感慨 国会包囲(毎日)
http://mainichi.jp/select/news/20120730k0000m040093000c.html
毎日新聞 2012年07月29日 22時14分
炎天下の東京都内で29日に行われた「脱原発」の抗議行動。子供からお年寄りまで幅広い年齢層の参加者がデモ行進の後、国会議事堂(東京都千代田区)を取り囲み、「原発はいらない」などと大きな声を上げた。中には半世紀前の学生運動に加わった「団塊の世代」の姿もあり、世の中を変えたい一心で多くが結集する様子に「今の日本も捨てたもんじゃない」と感慨深そうに語った。
西東京市の無職、高橋良彰さん(74)は、市民団体の仲間約20人とデモ行進から参加した。東京外大2年だった頃、全学連の呼びかけで60年安保闘争に参加した経験がある。この日のデモでは「家族連れや若い人たちが多くて驚いた」。組織型の運動との違いを感じたといい、「子育て世代には、原発問題が自分たちの明日の生活、命につながる問題というせっぱ詰まった思いが強いのでしょう」と話した。
国会議事堂を囲んでいた東京都国立市の団体職員、古川美栄さん(61)も高校時代に学生運動に加わった一人。40年ぶりに参加したデモに「あの頃は若いなりに『世の中を変えたい』と思って運動していた。このデモには老若男女、多様な人たちが自由に何の制約もなく参加している」と声を弾ませた。
この日も全国74の観測地点で35度以上の猛暑日となり、練馬区でも35・3度を記録。参加者は額などに大粒の汗を浮かべながらの行動となった。
主催者の一人でイラストレーターのミサオ・レッドウルフさん(ペンネーム)は「『生ぬるい』などのやじを浴びることもあるけれど、大事なのは数で圧力をかけること。これからも普通の人が参加できる雰囲気作りに努め、ぶれずに、シンプルに声を上げ続けたい」と話している。【町田結子、大沢瑞季】
キャンドルで「国会包囲」(スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20120729-OHT1T00262.htm
脱原発を訴えるため、参加者がキャンドルを手に国会議事堂を取り囲む集会が29日、東京・日比谷公園であり、参加者約1万人が東京電力本店周辺をデモ行進した。
毎週金曜夕の首相官邸前での抗議行動を呼び掛けている首都圏反原発連合が主催。フェイスブックやツイッターなどを通じて知り、集まった参加者が多い。
猛暑の中、日比谷公園で開かれた集会では、作家の落合恵子さんらが「キャンドルの炎は消えるが、私たちの怒りを消すことはできない」と声を張り上げると、参加者から拍手が湧き起こった。
午後6時ごろには国会議事堂正門前で有志の議員も合流、午後7時ごろから国会周囲の歩道に参加者がキャンドルを持って並び、原発再稼働反対などを訴える。
(2012年7月29日19時07分 スポーツ報知)
国会議事堂前で脱原発など訴えるデモ(TBS)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5093363.html
29日午後4時に日比谷公園で始まった脱原発などを訴えるデモ。最後は、国会議事堂前で行われました。
参加者は、キャンドルを手にして国会を「人間の鎖」で取り囲む予定でしたが、警備上の都合で一部できない場所があり、国会の正門前に大勢の人が押し寄せました。途中、警察のバリケードが破られ、参加者が車道に流れ込んだため、一時、現場は騒然としました。(29日20:39)
反原発訴え、国会議事堂を取り囲み抗議活動(日テレ)
http://news24.jp/nnn/news89040798.html
(東京都)
原発に反対する人たちが29日午後7時頃から、東京・千代田区の国会議事堂を取り囲み、大規模な抗議活動を行っている。 この活動は、簡易投稿サイト「ツイッター」の呼びかけなどで集まった市民が、脱原発を訴えて抗議活動を行っているもので、警備関係者によると、29日午後5時現在、約1万人が参加しているという。 29日午後3時半から千代田区の日比谷公園で集会が始まり、「東京電力」本店の周辺約1.5キロにわたってデモ行進を行った。その後、参加者の列は国会議事堂に移動し、29日午後7時頃から国会議事堂を取り囲んでいる。 主催者側は、原発の稼働がゼロになるまで抗議活動を続けていきたいとしている。
[ 7/29 20:01 NEWS24]
反原発デモ、国会議事堂を取り囲む…議員も合流(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120729-OYT1T00738.htm
脱原発を訴える市民グループの呼びかけに集まった人たちが29日、東京都千代田区の国会議事堂を取り囲み、原発を再稼働させた政府や政治への抗議活動を行った。
今年3月から毎週金曜日を中心に首相官邸前で抗議活動をしている「首都圏反原発連合」が主催。この日は、近くの公園で集会を行い、デモ行進した後、国会議事堂を取り囲んだ。
参加者は暗くなり始めた午後7時頃からキャンドルやペンライトを手に、「再稼働反対」などと連呼。この日は、自民党の河野太郎衆院議員ら各党の国会議員も合流した。
警視庁によると、この日のデモ行進参加者は約1万2000人に上った。
(2012年7月29日21時21分 読売新聞)
脱原発デモ、国会を包囲 公務執行妨害で2人逮捕(産経)
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120729/trd12072922310008-n1.htm
2012.7.29 22:30
脱原発を訴える抗議集会が29日、東京都千代田区の日比谷公園で行われ、1万5千人超とみられる参加者が集まった。霞が関などをデモ行進した後、休日の国会議事堂を取り囲み、キャンドルを手に「原発なくせ」と抗議。国会周辺は一時騒然とした雰囲気に包まれた。
毎週金曜日に抗議活動をしている団体の呼びかけで実施。インターネットの簡易投稿サイト「ツイッター」などで多くの一般参加者が集まる一方で、労働組合など組織的なPRも目立った。また、周辺には過激派の姿もあった。参加者のうち2人は、警備していた機動隊員に暴行したとして、公務執行妨害の現行犯で警視庁に逮捕された。
最後に、とてもきれいな画像の歴史的な国会前抗議集会のパノラマ写真をどうぞ。
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