Thursday, September 19, 2013

福島視察後「完全にブロックされている」を再び強調した安倍晋三の思考回路

昨日、安倍晋三が福島第一原発を訪れ、放射能汚染水漏れの現場を視察した後、放射能汚染水の影響が一定範囲内で「完全にブロックされている」との認識を改めて示したそうだが、そんな短時間の視察で、「完全にブロックされている」なんて、実際に港湾内0・3平方キロメートルまで行って確認したわけではないのだから、全く信用できない。東電から説明されたことをそのまま言っているだけだろう。

まず、「完全にブロックされている」のを証明するのには、港湾内0・3平方キロメートルの水質の放射能汚染度とその外側の水質を比較しなければならないが、それを証明するのはかなりむずかしいだろう。

東電が見せる数値は全く信用できないので、東電以外の研究機関によって、カメラで撮影されながら比較されなければならないだろう。そうでないと、東電がいつもやっているように適当な数字をでっちあげられるだけだ。

福島第一原発が、あまりにも事態が悪化していたのか、安倍は、東電に対し、今頃、福島第一原発の5、6号機を廃炉にするよう求めたという。あまりにも遅い廃炉要請だった。

国民誰もが嘘だとわかるこの発言で、安倍晋三が墓穴を掘ったのは、明らかだ。これで、今の日本の総理は、原子力村の言うことならなんでも聞くロボットであることが証明された。放射能汚染水ではなく、安倍晋三の思考回路こそ、「完全にブロック」されてしまっているに違いない。


原子力村のいいなりロボットに人間らしい心からの訴えが、どのくらい効果があるかわからないが、サンフランシスコのベイエリア在住日本人の方たちが、9月11日 総理大臣への嘆願書を書いてくださったので、紹介したい。

9月11日 総理大臣への嘆願書/9.11 Petition to Japanese Prime minister | No Nukes Action Committee, SF

嘆願書

日本国内閣総理大臣安倍晋三殿

首相は2020年のオリンピックが東京に決まり、さぞ歓喜なさっていることでしょう。報道によれば,選挙の当選の時より嬉しかったとありました。でも,サンフランシスコベイエイリアに住むわたしたちは、東京オリンピック決定のニュースを呆然と受け止めたのです。それは福島第一事故が収束のめどもついておらず、子供達,被害者が未だ被曝を続けている事実が 断固としてあるからです。

首相はブエノスアイリスのプリゼンテイションでは,福島第一原発について「状況はコントロールされております」とおっしゃり,質疑応答では福島は「全く問題ない,汚染水は完全にブロックされている」、「健康問題については、今までも, 現在も,そして将来も全く問題はない、ということをお約束致します」と答えておられます。

しかし状況はコントロールされているどころか,汚染水は地下水に漏水し,タンクから300トン以上の冷却処理水が漏出し, 海洋への漏水では東電も説明しているように,完全にブロックされた状況ではなく水が行き来しているというではないですか。

470億円の国費を使い凍土壁設置を計画しているようですが,まだそれが完成したわけでなく、それで成功するかはまだ 分かりません。

健康問題にしても,福島では甲状腺がんが子供達に増え続け,6月から更に6人も増え18人、癌の疑いも含めるとなんと 43人も病気になっているのです。こうして毎月甲状腺がんの子供が増えるのを,首相は何とも感ぜず放っておくのでしょう か?子供の健康と命を守る事の方がオリンピックよりも大事な事ではないのでしょうか?ちなみに東京でもオリンピック誘致 に危惧した市民グループが競技に使われる会場の線量計測をしましたが、やはり一部には「除染基準」としている毎時0.23 マイクロシーベルトに近似した線量の地点もありました。ホットスポットが各所に散在しているのです。

韓国も,福島を含む東北関東計8県からの水産物を輸入する事を先日禁止しました。ここカリフォルニアを含めた ウエストコーストでは福島事故の及ぼす放射能の被害,影響を深刻に見つめ,調査してくれるよう、5人の議員に宛てた 嘆願書が今サインを集めています。ニューヨークタイムズも第一面を使い福島の現在の危機を報告しています。

首相はたくさんの約束をブエノスアイリスで致しましたが、今ある日本の原発の再稼動は絶対にしない,建設中の原発を 廃止する、原発輸出は絶対にしない事こそ約束してください。

世界が,安倍首相がどのように福島事故収束に立ち向かうか見ています。世界の各地から英知を集め,最善の対策を たててください。子供の命を守って下さい。集団疎開させて下さい。被害者への充分な損害賠償を実施して下さい。

オリンピックの歓喜の陰で,福島を忘れないで下さい。 今こそ,ひたむきに真剣にならなければ,全てが手遅れとなってしまいます。

2013年9月11日

サンフランシスコベイエイリア有志


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