ちょうど、おととい、FBで13年前(2000年)に書かれた『忌野清志郎の手紙』を読んだばかりだが、驚くことにその翌日、淡路で震度6の大きな地震が起きた。今のところ、この地震による死者は出ていないが、兵庫県、大阪、徳島、福井、岡山の5府県で23人が重軽傷を負っている。
地震の専門家によれば、今から18年前の1995年に起こった阪神大震災の余震の可能性があるとされているが、気象庁は、今回の地震の発生メカニズムは断層が縦にずれ動く「逆断層型」だが、阪神大震災は「横ずれ断層型」だったことから、「別の断層が動いた可能性」を指摘している。
南海トラフ巨大地震との関連については、まだわからないようだ。
それにしても、あきれたのが、地震直後、人々が混乱しているときに、国土交通省の大阪航空局の危機管理担当の係長が誤って、「北朝鮮からミサイルが発射された」とのメールを西日本の空港など68か所に送っていたこと。それも、11日にも全国の管制施設に同じメールを送ったというのだから、 国交省の危機管理のなさを世間に知らしめたというわけだ。 まるで、投票前に結果がわかっているようなインチキ臭さを感じた。 もし、北朝鮮のミサイルをダシに、戦争を始めようとしているとしたら、あまりにも恐ろしい話だ。
忌野清志郎の手紙:
地震のあとには戦争がやってくる。 軍隊を持ちたい政治家がTVででかい事を言い始めてる。 国民を馬鹿にして戦争に駆り立てる。 自分は安全なところで偉そうにしているだけ。 阪神大震災から5年。 俺は大阪の水浸しになった部屋で目が覚めた。 TVをつけると5ヶ所程から火の手がのぼっていた。 (これはすぐに消えるだろう)と思ってまた眠った。 6時間後に目が覚めると神戸の街は火の海と化していた。
この国は何をやってるんだ。 復興資金は大手ゼネコンに流れ、神戸の土建屋は自己破産を申請する。 これが日本だ。私の国だ。
とっくの昔に死んだ有名だった映画スターの兄ですと言って返り咲いた政治家。 弟はドラムを叩くシーンで、僕はロックンロールじゃありませんと自白している。 政治家は反米主義に拍車がかかり、もう後戻りできゃしない。 そのうちリズム&ブルースもロックも禁止されるだろう。 政治家はみんな防衛庁が好きらしい。 人を助けるとか世界を平和にするとか言って、実は軍隊を動かして世界を征服したい。
俺はまるで共産党員みたいだな。普通にロックをやってきただけなんだけど。 そうだよ。売れない音楽をずっとやってきたんだ。 何を学ぼうと思ったわけじゃない。 好きな音楽をやってるだけだ。 それを何かに利用しようなんて思わない。せこい奴らとは違う。 民衆をだまして、民衆を利用して、いったい何になりたいんだ。 予算はどーなってるんだ。 予算をどう使うかっていうのは、いったい誰が決めてるんだ。 10万円のために人を殺すやつもいれば、 10兆円とか100兆円とかを動かしている奴もいるんだ。 いったいこの国は何なんだ。 俺が生まれ育ったこの国のことだよ。
どーだろう、・・・この国の憲法第9条は、まるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか? 戦争を放棄して世界の平和のためにがんばるって言ってるんだぜ。 俺たちはジョン・レノンみたいじゃないか。 戦争はやめよう。 平和に生きよう。 そして、みんな平等に暮らそう。 きっと幸せになれるよ。
下記の動画は、去年12月16日の衆院選挙に向けて、山本太郎氏が立候補した際、投票日前日に、湯川れい子氏が応援演説をしたときのものだが、湯川氏はその応援演説の中で、忌野清志郎氏の著書と手紙を紹介している。
忌野清志郎さんからの手紙 湯川れい子 山本太郎 20121215
文字起こし『Sekilala&Zowie』より
「私の息子のような、孫のような年齢ですけれども、本当に太郎さんしかいないというのが悲しい。すごく悲しいし、心細い。原点に返ってください。私は本当にシンプルなことを言いたいと思います。最後に、少し前になるが、『カレイドスコープ』のダンディ・ハリマオ氏が、とても詳しい琵琶湖の異変についての記事を書かれていたので、そのエントリーとその中で紹介されていた動画を転載させていただきたい。
3月11日に原発の事故が起きました。ちょうど、その日に、日本にやってくるシンディ・ローパーという人が成田に着きました。で、彼女には14歳のたったひとり、高齢出産で生まれた男の子がニューヨークにいます。アメリカからはすぐ2日後に、日本を出たほうがいいという警告がありました。でも、その時に、シンディは、どこかで何かができるとしたら、自分に納得出来るところで私は歌いたいと。だから、帰らないわって言ったんです。すげーと思いました。
私は、ちょうど3月11日、孫が満一歳の誕生日を迎えていました。そして、ずっと、ちょうど1999年、東海村のひしゃく事件というのは知ってますか?MOX燃料などを使う原液をひしゃくでバケツからくみ上げて移していたんです。そして、臨界を迎えてしまったんです。ビカーッと青い光が出て。
でもその時、2年後に日本にはまた新しく9基も原発ができました。おかしいんじゃないかと。どうしてそんなことが、と言ったら、今もそういうことを言う人がときどきいるんだけども『でも、湯川さん、死んだのは2人だけですよ。毎年、何万人もの人が交通事故で死んでますか』って言われたんです。
とんでもないことが起きてるんだということを、恐ろしい思いで実感した時でした。そして、だからもう一回、原点に帰りたいと思う。
14日、15日、いま菅さんが色んなことを言われてるけれども、あのときに現場に総理大臣が行ったために、ずいぶん迷惑をしたなんて言われてますけれども、でも、菅さんの好き嫌いは別にして、そうでしょうか?
あのとき東京電力は14日、福島を撤退すると言ったんです。10人残すと言ったと、今頃言ってますけれども、10人残ってなにができましたか。とにかく、あのとき菅さんがそこで本部を作って、怒鳴りこんで『冗談じゃない』と言わなかったら。その後、保安院がちゃんと試算を出してくれました。政府が出した試算です。14日の日に3号機が水蒸気爆発ではなくて、もっと大きな臨界を迎えていたら、隣りの4号機のプールの中の1,500本もある使用済み核燃料にもまた火が移ったろうと。もう、もはや2号機も3号機もどうしようもない状態になって、それがやがては福島第二原発にも飛び火をしたろうと。
そんなふうになったら、どういうことが起きたか。菅さんがいま出している総理大臣として見た福島の原発事故という本を出していらっしゃいますが、ぜひちょっと興味を持って読んでください。もし、あのとき3号機が臨界を迎えて爆発したら、誰も現場にはいれませんでした。どうなったか。250キロに被害は及んで住めなくなった。5千万人の人間が被災を余儀なくされたということは、この辺、いま私たちはいれないということです。そういうことが起きたかも知れないです。
もう目の前で起きようとしていたんです。なんとか食い止められたんです。いま、浜岡はやっと止めてもらってますけど、6500本も核廃棄物が山積みになってます。そこで東海、東南海の地震が起きたらどうするんでしょうか?それでも、それでも原発を動かす。電気代があと20%上がったら、全部の生産者はダメになってしまうから、日本の経済はもうどうしようもないって、みんな、国民は生きていけなくなると、石原慎太郎さんは言ってますけど、そんなことありません。ぜったいそんなことないんだから。
私は、あの戦争が終わった後の焼け野原の中から生きてきました。安全な大地があって、種をまいて、お芋でもなんでも作って、そして、綺麗な空気があって、海も汚れていなかったら、豊かなお水があったら、私たちは生きていける。
だけど、もしこの大地が汚されて、日本人が5千万人も東京近郊、このあたりから全部。東京でなくても、どこでも大阪でも、どこでもですよ。この日本から出ていけるとこなんかあると思いますか。
どんなに核武装しようと、自衛隊が国防軍になろうと、わたしたちはわたしたちの命をそれでは守れません。だから、本当にこの際、シンプルにシンプルに原点に返って、絶対にこの小指の先のような、そしてこの美しい、しかもものすごく感性豊かな国民が住んでいる日本にぜったい原発なんかいらない。韓国にもいらない。アジアにもいらない。世界にもいらないということを、みんな誓いませんか。
もう、毎晩、機関銃のように、時間があると、わたしはツイッターをやってますけれども、ネトウヨっていうの?危ないのがいっぱいいて、言ってくるんですよ。『ウソを垂れ流すな』とか。『国防軍になってやがて日本に徴兵制度になったら、私は日本を出ていく』と書いたら『いまからでも、出ていけ』と言ってきます。私の事務所にも電話がかかってきます。脅迫まがいのことを言われます。でも、もういまさらもっと怖いものってないんだから。
私たちが日本という国を愛して、日本人を愛して、愛し合って、愛し合って子どもを産んで育ててるんです。苦しい思いをして。未来がなかったら、何のために恋をするの?何のために歌を歌うの?もう、ぜったい、ぜったい、ぜったい私は日本が徴兵制度を布くような国になったり、こぶしを振り上げて、どこかの人が、たかだかといったら悪いかもしれないけれども、こういう地方行政をあずかってる東京もそうですよね。そこの都民のお金で、尖閣諸島を買うというようなことをしたために、なにが今起きてますか?もっと頭を使いましょう。本当に、誰が何をもって、どういう目的で、そういう威勢のいいことを言うのか。
12日の日です。ちょうど私は代官山のツタヤというところで、マイケル・ジャクソンの思想という面白い本をお書きになってる。本じゃないな、まだこれは論文ですけど。東大の安富歩さんという方が、脱原発と東大話法(原発危機と東大話法)という面白い本を書いていらっしゃる。その方がすごいマイケルのファンなので、そこで対談をすることになりました。私は、書斎でその方に見せたいマイケル・ジャクソンの本を一生懸命探していたんです。
フッと目に留まったのが、忌野清志郎さんの本でした。わたしはツイートでも約束をしたんですけど、その清志郎さんの本のなかに、清志郎さんから来た手紙も入っていました。清志郎さんがまだ亡くなる2年前、2009年に、この本は普通の、2000年に書かれた本なんです。2000年に書かれた文章なんです。それから、2007年に文庫本になった、そのときに私は清志郎さんからいただいてるんです。
もう彼はその時、ガンにかかって、でも一生懸命、抗がん剤の治療を拒否してやってました。その清志郎さんの手紙が出てきて、ここ読んで、というところがあったので、ちょっと今日は。こういう本です。文庫本になったときの本なの。この中に清志郎さんからの手紙が入ってました。
そして、その中の文章を今日は読ませていただきます。今から12年前に書かれた文章ですからね。
『地震のあとには戦争がやってくる。軍隊を持ちたい政治家がテレビでデカイこと言い始めてる。国民をバカにして、戦争に駆り立てる。自分は安全なところで偉そうにしているだけ。阪神大震災から5年。
俺は大阪の水浸しになった部屋で目が覚めた。テレビを付けると5カ所ほどから火の手が上っていた。これはすぐに消えるだろうと思って、また眠った。6時間後に目が覚めると、神戸の街は火の海と化していた。
この国は何をやってるんだ。復興資金は大手ゼネコンに流れ、神戸の土建屋は自己破産を申請する。これが日本だ。私の国だ。とっくの昔に死んだ有名だった映画スターの兄ですと言って、返り咲いた政治家がいる。
政治家はみんな防衛庁が大好きらしい。人を助けるとか、世界を平和にするとかいって、実は軍隊を動かして、世界を征服したい。俺は、まるで共産党員みたいだな。普通にロックをやってきただけなんだけど。そうだよ。売れない音楽をずっとやってきたんだ。
なにを学ぼうと思ったわけじゃない。好きな音楽をやってるだけだ。それをなにかに利用しようなんて思わない。セコイ奴らとは違う。民衆を騙して、民衆を利用していったい何になりたいんだ。予算はどうなってるんだ。予算をどう使うかっていうのは、いったい誰が決めてるんだ。
10万円のために人を殺すやつもいれば、10兆円とか100兆円とか動かしている奴もいるんだ。いったい、この国はなんなんだ。俺が生まれて育ったこの国のことだ。君が生まれて育ったこの国のことだよ。
どうだろう。この国の憲法第9条はまるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか。戦争を放棄して、世界の平和のために頑張るって言ってるんだぜ。俺たちは、ジョン・レノンみたいじゃないか。戦争はやめよう。平和に生きよう。そして、みんな平等に暮らそう。きっと幸せになれるよ』
12年前に清志郎が書いてるんです、これを。いま同じことが起きてる。
わたし、これをみんなに伝えなきゃいけないと。これを見つけて読んだ時に、もう涙がボロボロこぼれました。これは、サマータイム・ブルースを、そしてラブ・ミー・テンダーを、歌詞を書いて、結局、どうしてこんなに原発がにょきにょき出来るんだ。こんな恐ろしいことはないと警告をしていた清志郎さんの遺書なんです。
それを伝えなきゃいけないと思いました。本当にみんな、想像力をもっと豊かにして、そして未来のために愛し合って、愛し合って生きていたいと思います。
あと数時間しかないけれども、明日が選挙です。たとえ太郎さんに入れなくても、とにかく誰かに必ず入れてください。間違っても自民党には入れないでください。間違っても再稼働する党には入れないでください。はい、ではみんなに聞きます。一緒にね。清志郎さんがよく呼びかけた言葉なんです。太郎ちゃん、言ってくれる?」
山本太郎氏「みんな、愛し合ってるかーい!」
観衆「いえーい!」
湯川さん「私も言います。みんな、愛し合ってねー!」
観衆「いえーい!」
湯川さん「どうもありがとうございます。頑張ってください」
山本氏「ありがとうございます」
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